2008年2月23日土曜日

タクシー値上げを考える

昨年12月のタクシー値上げの影響が調査され公表された。

東京のタクシー客戻らず、1月の1台当たり収入2.1%減

値上げはタクシーの運賃収入が減少しているので値上げによって収入を増やそうというものだったと思うが、結果は・・・。都内では客離れが進んで乗客数がタ クシーの値上げ幅を上回って減少したので収入減。地方は乗客数の減少が値上げ幅を下回り収入増という結果になった。景況感の問題もあるだろうが、タクシー 値上げは正解だったのだろうか?
タクシーの利用者数や利用総距離は年々減少の一途を辿っている。値上げ後に2.1%の減少となっているが、そのままにしておくと3%を超える収入減だったと思えば効果はあったようだ。やらないよりはマシという感じではあるが。。。
タクシーは装置産業なので回転率が生命線。乗客がいようがいまいが車両とドライバーは維持しなければいけない。だから、どれだけ客を乗せている時間を増や すかが問題になる。地方の場合は利用者の母数である住人が少ないので乗車率を上げるのは限界があろう。タクシーの値上げをしても代替の交通機関がなければ 乗車率はそれほど変わらないので値上げが収入増に直結する。
逆に、都市圏では代替の交通機関が発達しているので値上げをすると他の交通機関に利用者が流れてしまう。乗車率が値上げ率より下がれば収入減となってしま う。タクシーは比較的価格弾性が強いので値上げが乗車率減少に直結してしまった。しかし、都市圏で値下げをするとどうなるだろうか。タクシーの運転手や会 社はいやがるが、短距離を特に安くするとどうなのだろう?例えば2キロあたりで200円みたいな値段にするとどうだろう?
タクシーの場合、仕入れ材料はガソリンやLPGなどの燃料だけ。軽油などを使えばリッター70~80円というところか。リッター8キロ程度とすれば4キロ の走行での限界利益は200円-20円で180円となる。近距離のみでポイント・ツー・ポイントであれば気軽に利用しようと思える値段で時間あたりの客数 を増やせば良い。タクシーは乗り場で客待ちをしている時間が長いから、それを止めてタクシー乗り場の少ない地域を流して気軽に利用できるようにすれば乗車 率を数倍に増やすことが出来るのではないかと思う。

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