2008年8月29日金曜日

休日のニュース

昨日は体調が優れず、仕事を休むことになった。

そんな休日のニュースはアフガンのNGO職員死亡に始まった。NGOペシャワール会は本部が故郷の福岡にあり、学校に中村哲さんが公演に来るなど縁があったのでショックも大きい。アフガン人にも慕われていたであろう伊藤さんが熱狂的な民族主義者に殺されたことは悲しい。殺す方も殺される方もアフガンの為に必死だったのだ。片方はアフガンの為の建設的な力を手に入れていた。他方、故国の為に何も出来ず、有為の若者が訳も分からず殺人に走る。

若い死を悼むかのように降る雨は激しさを増し、広範囲に被害をもたらした。テレビは川と化した道路を次々と映し出し、多くの人が避難した。日が変わってからも雨は降り続き、交通網は乱れている。市民生活は心理的に苦しさを増す。

苦しさを増すと防衛反応から市民は消費から貯蓄に切り替える。日本では最後は身を守るのは自分の備えなのだ。景気対策が打ち出されているが、的外れな気がする。どの政策もいざという時の助けにはならない。仮に、失業しても再雇用が容易だったり、生活が保障されていれば、市民は貯蓄から消費に向かうものだ。その安心がなければ世界一の貯蓄高が消費に回ることはないだろう。

そんな無策な政治は野党からの離党者が新党を旗揚げするなどの動きを見せる。捻れ国会に有効な手を打てない与野党は選挙を睨んでバラマキ政策の立案に余念がない。しかし、市民は継続性のない対策には関心がないものだ。結局、政治は国民の厚生を最大化させるために、どれだけ安心な生活環境を準備出来るかにかかってくる。与野党が血道を上げるバラマキ政策にそんな効果があるとも思えない。

伊藤さんの死にペシャワール会はスタッフのアフガン撤退を検討している。ペシャワール会の撤退はわずかながらの消費人口の減少と農業や医療環境の悪化を招く。不安は消費を更に抑制し、結果的に経済復興を遅らせる。与野党の政策が市民生活の安全や安心を改善させることがなければ、消費意欲は上がらず、経済環境が好転することはないのではなかろうか。

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