2008年10月8日水曜日

メディアポリティクス

10年以上前に同じような光景をみた。

メディアは陰に日向に政権交代の必要性を喧伝し、去就を決めかねていた細川日本新党を自民党との連立ではなく、小沢一郎を中心とした非自民連立政権に誘導した。非自民連立政権はその後迷走を繰り返し、バブル崩壊の中で無為に時間を過ごしてしまった。失われた10年があり、阪神淡路大震災という未曽有の大災害に中央政府が無策という体たらく。
メディアは意図的に非自民の世論を作りだし、多くの国民はそれに流された。当時、僕は大学生だったが議論好きの友人と良く話をしていた。彼は社会党が自民党との連立政権で政権運営能力をつけて単独で政権担当能力を持つことを期待していた。僕は社会党の存在意義は反自民であり、連立を組んだとしたら社会党は崩壊するだろうと言った。自社連立政権が成立して彼は喜んだが僕は自ら死刑執行書にサインしたようなものと言った。

結果的にメディアに煽られて政権に欲目を出し、自民党との連立をした社会党はあっという間に勢力が小さくなり存在感を失った。メディアは今も政界再編が起きないかと期待している。政権与党の失点を期待し、政府を攻撃する。その材料は内閣主導になった行政執行の主導権を奪い返そうとする官僚からの情報リークによるもの。
メディアは事実すら曲げて報道することもあるが、決定的に取材力が弱いから公的機関の情報リークに簡単に操られる。生活者はどうしても自分で何が起きているかを確認する時間がない。だから、メディアは代わりに事実を取材し伝えてくれる。だから、メディアの報道に載せられてはいけないし、何が良いかを自分で判断しなければいけない。

混迷する情勢のなかで、自身の軸を強固にしなければいけないと思う今日この頃だ。

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