2009年2月13日金曜日

会社に依存しない生き方

電機大手各社巨額赤字〜会社に依存しない生き方を考える〜(大前研一「ニュースの視点」)
http://www.ohmae.biz/koblog/viewpoint/1239.php

より。

"「ただ、私ならもっと大きな提案をしたいと考えます。例えば、中途半端に正社員のままにするのではなく、全員契約社員にする方が合理的だと思います。
夫婦で働いているなら自分達で会社を設立してその会社から東芝や富士通に派遣されているという契約にするのです。
給料の額は同じでも、所得税を引かれずに手元にお金を残した上で、パソコン代など必要経費を計上できるように認められればかなりの節税ができ、結果的に所得の増加になるからです。"

大前氏は以前からサラリーマンに「パソコンなどの経費の資産計上と減価償却を認めよ」と主張していたが、個人が会社を設立して派遣されるという形態にすれば、それが成り立つということになる。
この前段で、「今までの日本企業は就業規則で副業禁止を定め、その代わり一生会社が面倒を見ます」という姿勢でした。」とあるように多くの企業では「副業禁止」となっている場合が多い。ただし、副業禁止は「就業の自由」などの憲法に違反する企業の恣意的な規程なので、会社の業務に支障を来たさない限り副業を妨げることは現行でも出来ないと思われる。
企業にとっても、働く個人にとっても「副業を禁止」して「一生面倒を見る」ということが、雇用の柔軟性や労働の自由の観点から不合理になってきたのだと思う。会社を設立して派遣という形もあるが、個人事業主として契約するという形態もあるだろう。いずれにしても企業側には「成果」に対する確立した評価手法が必要になり、生産性に対する感度も高くなるであろうから、選択的にこの様な働き方を認めても良いと思う。

以前、何かの雑誌か何かで未来像として有能なビジネスパーソンが隣り合う会社でパートタイムで働くという話しが描かれていた。その時は、そういう働き方は企業側も労働者側も望んでいないのではなかろうかと思ったものだが、今般の経済情勢では労使双方が働き方の自由度を上げる必要に迫られているのだろう。全ての人がこの様な選択が出来るわけでもないが、一定の人がより自由に色々な場所で成果を上げられることが出来る時代が来ると良いのではないかと思った。

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