2011年5月1日日曜日

戦時体制の爪痕

5月1日付けの日経新聞朝刊のコラム「春秋」に電力王と呼ばれた松永安左エ門のことが紹介されていた。民間資本による電力産業の発展を追い求めた松永。九州から駆け登り政財界から"王"と言わしめた理想を壊したのは"緊急事態"を盾にした戦中の統制経済と戦後のGHQによる分割だ。

戦中は「経済界の戦時体制への協力」を盾に自由競争を制限して数々の産業で合併を強制し、戦後は経済界が戦争に協力したとして会社を取り上げた。GHQに巣食っていたコミュニストにとって理想的な"無主の企業"が登場した。それは「ガバナンスの欠如」と同義だったわけだ。

今、盛んに東電処理で"国有化"が言われている。国有化が市場価格以上での株式の買い取りを意味するのであれば反対だ。東電を倒産させて〜100%減資させて政府がスポンサーとなって再生するならば良い。実際にはスポンサーになるのも政府とその他の企業が入札して争うべきだろう。

本当に東電が賠償を賄い切れないなら倒産すべきだし、その再生は自信を持って遂行出来る人に任せるべきだろう。

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