2008年1月15日火曜日

海外送金手数料を考える

日本の人口が、特に労働者人口が今後数十年に渡って減少することが分かっている現在、外国人労働者を如何に呼び込むかが大事になる。彼らが働き、収入を得て消費することを奨励しないと、日本の富の再生産サイクルは回らなくなる。

今日の日経一面の特集で、日本から海外への送金は手数料が高くて不便というのを読んだ。欧米に比べると2倍から数倍になるそうだ。外国人労働者は出身国に仕送りをするが、それが不便だという。外国人労働者向けの地下銀行の話を聞いたことがあるが、送金手数料の高さも原因なのだろう。地下銀行は違法であるだけでなく、犯罪に利用されやすい。防犯の観点からも、邦銀で扱うようにすべきだろう。さらに、銀行が外国人労働者の貯金を呼び込みたければ、海外送金サービスや他のサービスを充実させていくべきと思う。
でも、為替業務は邦銀でも許可されているところが少ない。海外では銀行以外にも許されているが、規制の壁は厚そうだ。海外にお金が出ていくことを怖がってはいけないだろう。円が海外で流通すれば円を支える人も多くなる。
モノがその価値以上に価値を生むのを「価値の外部性」というが、通貨は利用者が多ければ多いほど利用者が享受出来る価値は大きくなる。ドルが基軸通貨となっている理由だし、ユーロが台頭している理由だ。だから、円が流出することは富が流出することとはイコールではない。むしろ、円の外部価値を創出することなのだと思う。
世界中で円が使いやすい仕組みを積極的に作っていくべきだと思う。

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