2008年3月11日火曜日

リスクマネーがない日本経済界

グッドウィルの債権が米ファンドのサーベラスと証券会社モルガン・スタンレーに売却されることに決まったらしい。債権はみずほ銀行が融資したものだが、与信が過大と評価されたらしい。グッドウィルというリスクを抱えることは銀行には出来ないかもしれないが、日本国内にリスクを負って再建を担おうとするファンドや証券会社はいなかった。
日本の会社ではリスクの評価が出来ないのかもしれない。「水に流す」と言うが、失敗を忘れることは日本社会の悪弊だ。だが、失敗を成功の糧にしてこそだと思う。
新銀行東京の危機も似たような話だ。他の銀行が過去に失敗した記憶をもっと研究するべきなのだろう。産業界は先に動いている。電機業界はいまや同業とは思えない。
電機業界は主力事業に違いが大きい。東芝などは国内に競争相手はいないだろう。海外のメモリメーカーや原子力発電メーカーが相手だから国内の競争に汲々とする必要はない。国内市場を多くの同業者で争うことの愚を改めたのだと思う。
国内資本の金融機関が過去の失敗を研究し、より大きいリスクを取って産業界を活気づけて欲しいものだ。

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