2008年6月18日水曜日

インフルエンザの感染シミュレーション

日経新聞 6月18日 朝刊一面
「新型インフルエンザ2週間で感染36万人」

抗体持つ人がいない新型インフルエンザの感染をシミュレーションすると2週間で36万人が感染するという結果になるのだとか。こういうシミュレーションは「良いものは大袈裟に」「悪いものは控え目に」なるものだから、実際はもっと感染は大きくなるのではなかろうか。
小松左京は小説「最後の日」で新型インフルエンザが世界にあっという間に広がる可能性を描いた。今回のシミュレーションでも考慮されているように、現代の人間は非常に高速に遠い場所まで移動する。今よりも交通事情が悪い時代にスペイン風邪などヨーロッパ全体を揺るがすインフルエンザ大流行があったことを思うと今回のシミュレーションは控え目な気がする。最小の感染拡大がこの程度だったと思った方が良いだろう。
政府や自治体はこのシミュレーションをたたき台に感染拡大防止策を評価するらしいが、控え目なシミュレーションによって検証が甘くならないことを望む。

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