2008年6月20日金曜日

“死に神”はマズかろう

朝日新聞のコラム"素粒子"で死刑執行のサインを「後藤田法務相が死刑執行を復活して以来」一番した鳩山法務相を"死に神"と呼んだのだそうだ。

このコラムの筆者は死に神という言葉で何を言わんとしたのだろうか?「死の執行者」という意味であれば、死刑囚に対してはそうかもしれない。ただ、死に神というと「死を待つ者」「死を望む者」「死に誘う者」という意味がある。喜々として人を死に落とし入れる禍々しい神のイメージだ。

コラムの筆者は鳩山法務相が歴代の法務相より死刑執行に積極的なことを指弾したかったのだろう。その積極姿勢を死に神に擬したのだと思う。でも、鳩山法務相は法律通りに執行しているだけ。他の法務相が恣意的に法を曲げてきたのだろう。「決まりを守らなかった者」より「決まりを守った者」をただ批判するのはバランスを欠く。少なくともコラム子は鳩山法務相の遵法への努力は認めるべきだと思う。そして、自分の立場を「死刑反対者」だと明らかにした上で、「死刑賛成者」と思われる鳩山法務相の"意見"に異を唱えるべきだったろう。

人の主義主張を批判するに、相手にレッテルを貼って貶めるのはジャーナリストの立場ではない。

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