2009年7月13日月曜日

二大政党の中での小政党の在り方

「二大政党を目指して」とかいうが、日本はとっくの昔に二大政党になってしまっている。自由党と民主党が合併して「新」民主党になった時に二大政党が成立した。自民党VS民主党、これ以外の構図は有り得ない。

自民党は公明党と連立政権を作るために選挙協力をするようになってから、選挙に弱くなった。一人しか当選者のいない小選挙区で選挙協力をするというのは、具体的には強者が弱者に選挙区を譲るということでしかない。それでは党内のモラルが下がっていく。連立を固定化したことが自民党の失墜を招いた。だから、自民党と公明党は今や分かちがたい状態になっていて、分けることに意味はない。

だから、自民党(公明党)VS民主党の二大政党は、もう成立しているのだ。東京都議会選挙の結果は「自民党の歴史的大敗」というが、公明党は議席を一つ増やしていて、二党では9つ議席を減らした。民主党は20も議席を増やしているので、「民主党の躍進」という方が正しい。差の11議席は共産党をはじめとする小政党が議席を減らしていて、小政党がますます小さくなっていくというのが現れている。

野党の小政党は与党が強い時は野党側に様々なオプションがあるから存在出来る。しかし、民主党が政権をとる可能性が高い野党として十分に強いと反与党の票は民主党に流れてしまったというのが今回の構図だろう。二大政党が本格化する中で、共産党や社民党の様な小政党がどうあるべきだろうか。現在の様な、ある意味非現実的な主張を続けて、将来の社会政治環境の変化に備えるのか、それとも民主党に合流して政権の座を得るのか。

社民党は社会党時代に自民党と連立して存在意義を失った。その過ちは繰り返さないだろう。共産党は連立を組まないことを賢明にも選択し続けている。

今回の都議選の結果は実は微妙だ。どの政党も過半数をとってはいない。自民公明はあと3議席で過半数だが、民主党は過半数をとるために10議席必要だ。だが、残りの12議席のうち8議席が共産党だから、連立を組むのは絶望的だ。議長選出すら、共産党が独自候補を立てれば自公に負ける。

民主党にとっては共産党がキャスティングボードを握っているが、自公にとっては必要な駒ではない。これまた微妙な状態だ。

仮に、民主党と共産党が連携という事態になると、民主党から離党者も出るだろうから、自公過半数が成立してしまうかもしれない。第一党なのに議長も出せないじゃ、民主党の沽券に関わるだろう。落ち着き先が見ものだ。

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