そんな人間が生き残るためには慎重に行動し、迂闊な失敗を犯さない様にしなければならなかった。更に、弱い種の常として集団で行動していたので失敗は自分たちの集団の危機に繋がる訳だから、周囲からも失敗を犯さない様にという圧力がかかる。だが。野生の失敗と死が不可分の環境から、多少の失敗が危険を及ぼす様なものではなくなったにも関わらず、人間は失敗を極度に恐れる。
大企業病というのは、この恐れが組織の活力を損なう病だ。大企業病は大抵の場合、上から下まで蔓延している。大企業病を解消するために、トップを変えたり若手を抜擢したりしてもあまり効果はない。人間の性質が習慣によって強化されているのだから。だから、意味のある挑戦による失敗を評価して、失敗のない人を降格するくらいのショックが必要なのではないか、と思う。
0 件のコメント:
コメントを投稿