2009年9月1日火曜日

いまさら鎖国出来るか?

「グローバルエコノミーが国民経済を破壊し、市場至上主義が社会を破壊してきた」

日経新聞の今日の朝刊に掲載された「政権交代〜何を変えるのか〜」で紹介された鳩山由紀夫氏の論文の一部である。

「グローバルエコノミーが戦後日本の国民経済を成長させ、市場至上主義が政権交代を実現した」

これは僕の言葉。戦後に限らずグローバルエコノミーがなければ少資源国家である日本は経済成長出来なかった。鳩山氏が言うグローバルエコノミーによらない国民経済とは江戸時代ということになろう。保護主義により、輸入によって国内産業が脅かされることはない。しかし、生産性が高まって余剰が出ても、それを財に転換出来ないので経済成長は止まる。いまさら鎖国には戻れない。

一昨日、ある市場が1日だけ開いた。議員市場だ。参加する投資家は有権者の7割。投資するのはお金ではなく、権利。期待されるリターンは個人的な経済的利得。市場至上主義でなければ政権交代は起きない。

確かに、中国製品や輸出品の販売国生産などによって日本国内の生産量が減っているのは事実だ。だが、日本も同じようにしてアメリカの職を吸収することで成長した。アメリカから家電メーカーを駆逐したのは日本だ。
アメリカがそうしたように、日本もより付加価値が高く、ドメスティックでしか成立しない産業に労働者がシフトするべきだろう。そのために教育は必要だし、規制緩和も必要だと思うのだ。

100日理論というものがある。改革は最初の100日で小さなことでも成果が上がらなければ瓦解するというものだ。企業でも経営陣が交代し、改革が始まると最初の100日の間は誰もが様子見をしている。それが何も起きないと改革の気運は沈静化してしまう。

安倍、福田、麻生三代の政権は党内の主導権争いなどによって短期的な成果があげられなかった。年内に鳩山政権がどういう成果をあげられるかが今後を占うことになる。現実的で有効な政策をグローバルエコノミーによらず、市場によらず、どう実現するのかを見ていきたい。

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