2007年11月6日火曜日

小沢代表は辞めるの?辞めないの?

民主党小沢代表の辞意表明から続く混乱は6日になっても収拾していない。

そんな中、報知新聞では、

小沢代表、午後にも党執行部からの辞任撤回要請に回答
民主党は6日午前、党本部で役員会と常任幹事会を開き、辞任表明した小沢一郎代表につ いて、自民党との連立はしないとの事実上の条件付きで慰留する方針を確認した。小沢氏は党執行部からの5日の辞任撤回要請に対し、6日午後にも回答する方 向。党内には小沢氏が要請を受け入れるとの見方が出ている。

同じく読売新聞でも、

民主、小沢氏慰留に全力…6日中の決着目指す
党執行部では、幹部と小沢氏との接触の経緯や、党内で表立った続投反対論が弱まってい ることを受け、小沢氏が慰留に応じるとの見方を強めている。午後には当選回数別に衆参両院の全議員から鳩山幹事長ら党執行部が意見を聴取したうえで、鳩山 氏らが小沢氏に直接会って翻意を促すことにしている。党執行部は小沢氏の説得に自信を見せており、6日中に決着させたい考えだ。と小沢代表が翻意して続投 するというニュアンスの強い記事を掲載している。

しかし、産経系列のサンスポでは、

新党結成→小連立?小沢氏、民主幹部の慰留に回答留保
民主党の小沢一郎代表(65)=写真=の辞任表明から一夜明けた5日も、党内の大パ ニック状態が続いた。幹部が必死の慰留工作に努めたが小沢氏は回答を留保。説得は困難との見方から後継代表の名前も飛び交っている。一方、小沢氏は「小沢 チルドレン」を引き連れて離党→新党結成→小連立、との民主分裂・政界再編シナリオも急浮上。その際のカギは「参院で17人」の数字だ。

◆政治評論家の有馬晴海氏「小沢氏が離党した場合、旧自由党議員や7月の参院選で当選 した新人らの中から、行動をともにする人も出てくるとは思うが、実際についていく人数は未知数。(小沢新党を結成しても)参院議員17人を連れていかなけ れば意味がなく、小沢氏が動くとしたら総選挙後ではないか。辞任を留保したと明かしているのは本人ではなく、“誠意を尽くした”という鳩山幹事長らのポー ズの可能性もある。小沢氏をあっさり追い出したりしたら、党内に50人以上いる保守系議員を失いますから。いずれにしろ、政治家の言葉は重いだけに、小沢 氏が辞任を撤回したとしても求心力の低下は避けられないでしょう」

と識者のコメントとしつつも、小沢代表がどのオプションをとっても影響力を低下させるという見方を伝えている。

毎日新聞は「天の岩戸」神話を例にとって民主党の混乱を伝えているが、神話通りとすれば誰が小沢代表をおびき出し、誰が強引に引きずり出し、誰が二度と辞 意を表明しないように封印するのだろうか。鳩山、菅、岡田、前原などの実力者はいずれも政治姿勢に幅があり、呉越同舟、同床異夢は避けられない。そこを政 権奪取のためにトップが決めた戦略になだれ込ませられるかという課題は残るだろう。

小沢代表辞意:鳩山幹事長「今日中に決着させたい」
民主党は6日午前、常任幹事会を開き、小沢一郎代表に慰留を求める方針を全会一致で決 めた。執行部の慰留に対し、「心の整理に時間が必要」と回答を留保する小沢氏。執行部は衆参両院の当選回数別の会合で意見集約を図る一方、落選中の前職ら の「続投嘆願書」を携えるなど、あの手この手で翻意を促す。鳩山由紀夫幹事長は党本部で記者団に「できれば今日中に決着させたい。小沢氏が続投すると確信 している」と述べ、早期決着に意欲を示した。国会は10日の会期末を控えて大詰めを迎えており、同党は「天の岩戸」に引きこもった代表の誘い出しに必死 だ。

対して日経新聞では福田首相が党首会談の経緯を自民党役員連絡会に説明したことを伝えている。民主党の混乱の影に隠れて見落とされているが、小沢代表が会 見で「福田首相が自衛隊海外派遣に対して方針の大転換を決断した」と発言したことについて、自民党内では説明を求める声が出ているに違いない。大連立を成 立させるにしても、その条件などは首相の一存では決まらないのだから物議を醸しているはずだ。

民主との連立、政策協定が先・福田首相が経緯説明
福田康夫首相は6日午前の自民党役員連絡会に出席し、民主党の小沢一郎代表との党首会 談に臨んだ経緯などを説明した。首相は会談で小沢氏に「最終的に政策協定を行い、その上で閣内に入る入らないという話が出てくる。手順だけはしっかり踏ん で進めていきたいとは申し上げていた」という。

民主との連立に当たり、首相はまず個別の政策協定を優先する考えだったことを示している。いずれにせよ、参議院選で民主党が大勝してから政策決定が行われ ていないのは事実だ。それを解消するために民主党は解散総選挙に持って行きたいのだろうが、衆議院で自民党が多数を占めている以上は難しい。自民党も易々 と解散はしないだろう。するとオプションとしては連立か参院で民主党から自民党に議席が流れるか、逆に衆議院で自民党議員が民主党に鞍替えするか位しかな い。他にあるとすれば、今の状態で延々と議論を続けるということだが、一部では議論が活発になったんだから「ねじれ」は良いことという意見がある。だが、 議論が活発でなかったわけではないだろう。それを国民に見せていなかったか、国民が見ていなかったかだ。ともあれ、「身のある国会論戦」が一日も早く行わ れることを願う。

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