2008年10月28日火曜日

免許更新について考えた

Twitterで免許更新をしている人が生中継をしていたので、免許更新のことについて考えてみた。

免許更新には優良運転者(いわゆるゴールドドライバー)でも更新手数料2,100円と講習手数料700円が必要なのだそうである。一般運転者だと講習手数料が1,050円になる。免許更新は3年もしくは5年なので、平均的には3.5年くらいになるだろうか。普通免許の所持者は全国で約7,000万人位だそうだ。

そこで、ちょっとした試算。

年間の免許更新者数は7,000万人割る3.5年/回なので2,000万人くらいになる。更新手数料は一般運転者を平均とすると3,150円。すると年間での免許更新手数料収入は2,000万人掛ける3,150円で約630億円ということになる。システムや設備の減価償却や維持費に多少のお金ががかかるとして、500億円くらいが人件費に消えている計算になる。免許センターは嘱託や警察からの非常勤の派遣で運営されているだろうから、人件費は一人当たり年間300万円程度とすると約1万6千人くらいが免許センターで働いている計算になる500万円としても1万人は働いている。都道府県平均で340人。職員一人当たり一日でおよそ3.4人の免許更新処理をしている計算になり、およそ二時間で一人の免許更新処理をしている。300万円の時給計算が1,500円程度になるから免許更新の手数料合計の3,000円という数字がこの生産性だと妥当だということになってくる。

さて、2時間で一人の更新処理ってどうよ!という話し。

確かに、免許更新は土日の免許更新センターでの更新に人が集中してしまう。そのため、生産性にバラツキが出てしまうのも仕方ない面がある。しかし、それならばもっと免許更新者を分散させるようにすれば良いのではないか。例えば、平日更新の手数料を土日更新の半額にするとか。そうすれば、生産性=稼働率も上がってコストも下がると思うのだが。

銀行増資で株価下落は投資家が不安を感じたから?

フジテレビのめざましでメガバンクの増資の話題が取り上げられていた。経済研究家に増資の利点「株式は融資と違って返済義務がない」という基本知識や「株主の意向が強くなって機動的な経営がしにくくなる」といったことを紹介していた。基礎知識としてはそんなところか。
ただ、この発表を受けてメガバンクの株価がストップ安になったことを「投資家が『増資しなければいけないほど銀行は危ないのか』と売りに走ったのではないか」と解説したのには疑問を感じた。
一般的に企業の業績を拡大するための増資でない限り、増資すれば株価は下がる。例えば、海外に支店を開設して貸付残高を増やすなどということであれば株価は下がらない。株価は期待される配当金受取額の総額になる。配当金は企業の利益処分によって支払われる。
増資すれば株式が増えるので利益が同じであれば一株あたりの支払われる配当金の額は少なくなる。配当金が少なくなれば期待される配当金受取総額も小さくなるので株を持っている人の中には期待利回りが確保出来ないからもっと割の良い株に入れ替えるという選択をする人が出てくる。買う方も期待利回りで買うので株価は下がるということになる。

投資家は、特に機関投資家は冷徹なもので、こういう計算を常にしているものだ。危なそうという曖昧な判断はしない。

2008年10月27日月曜日

地方経済を実感する

土日を使って山口県の徳山と山口に行ってきた。

山口県は大学時代を過ごした青春の地。その頃から商店街はシャッター通りだったが、改めて寂しさを実感。

経済を知ると、地域経済に必要な消費=消費者の偏在が問題だということが良く分かる。お店を観察すればどの位のお客が来るかは直ぐに見当がつく。客の来ない商店街には店もまばら。店の維持費がかかるので値段も割高。
郊外にショッピングセンターが出来ているので客足はなお少なくなる。消費者が少ないということは労働者も少ないということ。労働者が少なければ産業も進出しようとは思わない。産業が興らなければ地域には地方交付税以上のまとまった収入はなくなる。地方交付税は用途が工事などに限られるが、雇用創出と単年度で効果が出ることにしか使えないので勢い公共工事だとなってしまう。結局は継続した効果は出せないので、消費者=労働者が定着するにはいたらない。


さて、こう考えると地方自治体の首長の苦労も分かるし、何故公共工事に絡んだ汚職が後を絶たないかも分かる。地方受難というよりは、日本全国の経済活動=生産と消費の循環が再生されないといけないのだろう。

2008年10月23日木曜日

プロ野球をもっと盛り上げる方法

プロ野球では日本シリーズに向けクライマックスシリーズが盛り上がっているらしい?

随分とプロ野球のニュースとしての扱いが小さくなってきている。巨人戦の生中継も年々少なくなってきているし、野球人気が落ちているのか野球ファンが少なくなってきているのか?ただ、ホークスやファイターズ、イーグルス、カープといった地方球団の観客動員数は逆に増えているのだとか。まだまだ野球も捨てたもんじゃない。

僕は特に野球が好きなわけではないが、エンターテイメントとしての野球は盛り上がっていて欲しいと思う。なので、プロ野球がもっと盛り上がる方法ってヤツを少しだけ考えてみた。

パ・リーグが先行して始めたリーグ優勝決定後のクライマックスシリーズには色々と批判もあるが、パ・リーグの盛り上がりとセ・リーグの追随から観客動員に効果があることはハッキリしている。でも、それぞれのリーグで上位半数がクライマックスシリーズに出場するというのはちょっと物足りない。かといって、上位三分の一としてもたった4チームとなりこれも物足りない。

あぁ、要はチーム数が少ないのだ。上位三分の一を6チームとすると両リーグ合わせて18チーム。現在が12チームなので6チーム増やすと刺激的なことになりそうだ。

まず、巨人を三チーム位に分ける(+2チーム)。次に阪神と中日から混成で1チーム。パリーグで混成で2チーム。韓国と台湾もしくは台湾で2チーム。これで6チームを加えて18チームに出来る。日本国内に増えた4チームは四国、南九州、北陸、新潟をフランチャイズにする。四国なら高松、南九州は宮崎か鹿児島などが立候補するだろう。北陸は松井の母校のある石川などが良いかもしれない。新潟は地域商業スポーツとしてサッカーを盛り上げた経験があるから期待できる。

恐らく当初はなかなか優勝争いも出来ないから苦しい時期が続くだろう。福岡にフランチャイズを移した新生ホークスが強くなるのに10年かかった。大リーグでも新興球団のレイズは初優勝まで10年以上だ。でも、それを応援できる人が本当の意味でプロ野球を愛し育ててくれるはずだ。

そんなプロ野球を想像すると少し楽しくなってくる。

2008年10月21日火曜日

思いやるということ

今から4000年以上前のエジプトの壁画にも書かれている「今の若いヤツは」という言葉。


ここで分かることは、人が人を理解することの難しさ。


「最近の若いヤツは」という言葉が正しければ、人間は成長していない。むしろ、後退していなければいけない。


でも、実際にはそんなことはない。


ならば…。


僕はこう思う。人は自分の立場や環境が変わっただけで直ぐに自分がいた場所に今いる人の気持ちが簡単に分からなくなってしまう。


自分の気持ちすら忘れ分からなくなってしまう人間が全く違う立場の人のことを理解するなんて。


だからこそ思うのだ。人はもっと自分の考えや想いを伝えないといけないと。


相手の気持ちや考えに配慮して言葉なしで理解してあげることを思いやりなどという。しかし、本当に思いやってあげれているのだろうか。勘違いしているのではないだろうか。

システムダウン

今日は朝からホストコンピューターがダウンして、そのリカバリーで一日が終わった。


と言っても、エンジニアではないので基本的には何が起きているのか、危機にあたって誰がどういうことを話し、行動するのかを観察していただけだが。


トラブルの渦中に進んで飛び込む人、声の大きい人小さい人、自分の都合を優先する人、少ない情報で動こうとする人。大きな混乱が現場を覆う時、その人の真の姿が垣間見えてくる。


滅多にない危機にあたって、適切な責任を果たせる人は少ない。経験は役に立たず、先行きも明らかにならない。そんなときにリーダーシップが発揮出来る組織が大事なのだと強く感じた。


リーダーシップは状況を限定的であれはっきりさせる。リーダーシップはメンバーを同じ方向に向かせる。リーダーシップはメンバーに適切な行動をとらせる。リーダーシップはメンバーの不安を笑い飛ばす。リーダーシップはメンバーの暴走を抑制する。


今回の事件をリーダーシップ育成の機会にしなければいけないと思った。

2008年10月15日水曜日

資本注入

アメリカ政府の銀行への資本注入で株価が回復し、安心した。ブッシュ大統領がこの課題を次期大統領に引き渡さず決断したことは良かった。仮に、これが一期目だったら違う決断があったかもしれない。戦争好きのブッシュは石油会社の経営者としての経験もあり、財界の要請に後押しされたこともあろうが、これまでの意志決定の中で最良のものだった。

「金持ちの経営者の失敗を国民が支払った税金で賄うのはけしからん」「経営者ではなく雇用を守れ」と批判を展開したり、抗議活動をしている人がいる。ポールソン長官がゴールドマン・サックスを辞めた時に500億円もの退職金をもらっていたことも庶民感覚からは批判の対象となるようだ。日本でもバブル崩壊後に銀行を救済した時に同じような批判があった。日本のバブル崩壊は政策決定の失敗が原因だが、アメリカのバブル崩壊は何が原因なのか。
金あまりの中で、普通なら借金を負えない人にまで多額の借金を背負わせて運用をしようとした投資家、その借金を他の再建に混ぜ合わせて"リスクヘッジ"と称した証券会社。だが、結局は彼らに金を預け運用を委託した人の"期待"に応えようとしただけなのかもしれない。
そして資金を預けたのは実は年金を増やしたい普通の人達なのだ。将来の安心を得るために彼らは高い運用実績を求めた。だが、投資する人が増えて資金が増えるほど高いリターンは得られなくなる。投資資金需要を供給が上回るからだ。
ファンドマネージャーが供給側の期待に応えて新しい金融商品を開発し、影響が見定められないまま販売が広がる。危険に気がついたときには後の祭りだ。

一般人の期待が際限ないことが問題の背景にある気がする。