2007年7月23日月曜日

書評 クリエイティブ・クラスの世紀

クリエイティブ・クラスの世紀

  • リチャード・フロリダ
  • ダイヤモンド社
  • ¥2,520
  • goodgoodgoodgoodgoodオススメ度: 5

経 済的発展がその都市や地域の3つのT(技術(Technology)才能(Talent)寛容(Tolerance) )によって支えられると主張している。更に、大前研一の主張を取り上げて国家という単位ではなく国境を越えた「地域」という単位でクリエイティブに従事す る人材をひきつけないといけないと言っている。

僕は福岡の出身だが、この地域はクリエイティブクラスを惹きつける魅力を出せると思う。
1)学術機関:九州大学をはじめとする学術機関が集まる
  北九州には九州工業大学という理工系大学もあり、
  1時間で行き来できる。
2)住環境:郊外に開発余地があるため住宅地の確保も容易
3)芸術:福岡市は九州各地から若い才能が集まるところと
  して知られており、創造性が刺激される街になっている
4)交通の便:日本で唯一市街地に30分でアクセスできる
  空港があり、域外との交流も容易
5)寛容さ:古くから商人の町として栄えたため、部外者の
  流入に対しては寛容。商人の祭りである山笠でさえ、
  適当な商人の後ろ盾があれば参加できるシステムがある

制度的には、流入してくる才能への優遇(税制や住居、ビザなど)を強化することが必要である。また、学術機関への助成などは地域が後ろ盾となってとっていけば、若い才能の定着にもつながるだろう。何よりも、街が凝縮していて生活しやすい。

などということを刺激されて考えさせられた良書だ。

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