2007年7月1日日曜日

Leadership と Followership と 「ワンピース」

ONE PIECEという漫画を読むと「LeadershipとFollowership」について良い例が示されていると思う。

この漫画は日曜日にフジ系列でアニメ放送もされている。主人公は「海賊王」を目指す海賊ルフィ。ルフィには剣豪のゾロ、泥棒のナミ、料理人のサンジ、狙撃手のウソップ、医師で鹿のチョッパー、考古学者のロビン、船大工のフランキーがいる。彼らの間のやり取りはリーダーと部下のあり方について、ある理想的な形が示されているように思う。

ルフィはとても「わがまま」で「理想主義」なリーダーだ。物事の本質を直感的に掴むことが出来る。周囲の状況が目まぐるしく変わる中で、一見すると自分の興味があることにしか力を割かない。それを部下達は文句を言いながら、得意分野の中で各自が対応していく。しかし、とても重要な場面でルフィは決断をしてそれを仲間たちに告げる。例えば、人数も実力も自分達よりも大きな海賊一味をぶっ潰すとか、まだ仲間になる前のナミやロビンに自分から助けを求めさせるとかだ。そして、その決断が如何に困難であろうと仲間達はそれを達成するために全力を尽くすのだ。

決断するまでは色んな意見や文句を言っていた仲間も一旦ルフィが決断をすると一切文句は言わず(愚痴は言うが)、敵を倒す。仲間達はそれぞれの得意分野、強いゾロやサンジは敵の中でも強い相手を次々に倒していく。ナミは戦場を走り回って情報をかき集め、仲間達の戦いをサポートする(時には敵を倒すこともあるが)。ウソップは勇気がないように見えるが、性格は最もルフィに似ている。ルフィの決断の中でも最も激しいものを黙って実行するのはウソップだ。例えば、世界政府の旗を燃やす(つまり、世界政府に喧嘩を売る)などだ。だが、それらは一々相談しながらやるのではない。仲間達が自然と役割分担して敵に立ち向かうのだ。

そして、ルフィは最も強力な敵を受け持つ。最初に敵陣に乗り込んで最後まで敵陣で戦いをする。そして、戦いが終わった後はルフィは仲間達の中でも最も役に立たないし、わがままであっても積極的に仕事をしようとはしない。非常時は先頭に立って戦うのに、平常時には仲間の後について回るという感じだ。リーダーシップというもののある種の理想形がここに示されている様な気がする。

リーダーであるルフィは、①平時は部下任せだが、②非常時には決断するべきときに決断して、③率先してリスクをとる。フォロワーである仲間達は、①リーダーが決断するまでは、様々に意見を述べるが、②決断が下されると従い、③各自の職責を全うする。

これはルフィをはじめとする登場人物の意識が高いことがもたらすことだが、グループやチームの中でのリーダーシップとフォロワーシップというのは、この様に働くべきなのではないだろうかと思った。

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