2007年10月9日火曜日

命は金で買える

フジテレビ系列で10月から放送される医龍2は天才外科医が活躍する医療ドラマだ。そのポスターに、

LIFE or MONEY
命は金で買えるのか。

とあった。

生易しい人権主義者なら「買えない」というかもしれない。時の総理の父親は「命は地球よりも重い」と言った。

だが、「命は金で買える」のだ。

例えば、世界には飢え死にする人がいる。彼らには食べ物を買うお金がない。耕す土地を買うお金もない。病気を直す薬も買えない。

だが、一方で気軽に食べ物を手に入れ、味に文句を言うことが出来る人がいる。僕だ。僕にはお金があるからそんなことが出来る。

そう。僕は日々命をお金で贖っている。

年老いた親の介護に疲れ果て、親を殺し自殺した人に、十分なお金があれば二人の命は救われた。お金があれば、高度な医療サービスを受けることが出来る。その気になればDNAから疾病リスクを割り出して、治療を受けることも出来る。お金があれば。

命はことほど容易に金で買えるのだ。

医龍は出世とは無縁の天才外科医が活躍する。しかし、彼は収入も安定せず人並みの家庭生活は送れない。生活感の欠片もない。

そんな赤ヒゲみたいなスーパーマンに頼った医療は限界だろう。

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