2008年7月15日火曜日

玉虫色は誰も幸福にしない

竹島問題を教科書に記載する問題について。

結局、教科書への記載ではなく指導要領の解説書に「日韓に領土問題がある」という表現になったらしい。韓国政府は「深い失望と遺憾」を表明し抗議している。竹島が属する島根県では県議の超党派のグループが明確に日本の領土として記述されないことに反発している。日本政府は韓国大統領の就任に配慮して時期をずらして解説書への記載に留めたにも関わらず国内外から批判を受けている。
解説書への記載では関係者の全てが不満を感じているということだ。誰もが幸福にならない決定などしない方が良い。日本政府は隣国の大統領に幾分かの配慮はするにしても、竹島領有を明確に主張すべきだったろう。竹島に対しては主張の根拠は別にして双方に言い分がある。その言い分は交渉のアンカーであり、互いの依って立つところだ。それを安易に変えてはいけない。不誠実に映るからだ。
国民国家にとって領土問題は忽せには出来ない。北方領土問題も中国や台湾との問題も同じことだ。互いの信ずるところの主張から対話は始まる。

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