だが、今回は前回と事態が違う。「自民党支配を打破する」という大義名分は掲げられない。なぜなら、自民党は一度政権から降り、一連の小泉改革で実に非自民党的な組織になっている。象徴的な意味での古い自民党政治というのは現実にはないのだ。
自民党と民主党の間には政策の差は殆どない。昔の自民党の保守本流と保守傍流の差くらいだ。両党共に右から左まで揃っている。
駅前にスーパーが二つ並んでいる様なものだ。だから、タイムセールや大安売りが勝敗を分ける。前回の選挙は民主党の大安売りが売れた。その前までは自民党のヒーローショー(小泉仮面)が大うけした。次の土日(選挙)に向けてどちらの店も目玉商品の選別に余念がない。
それを後押ししているのがマスコミだ。前回の政権交代劇ではマスコミ上げて野党を応援した。何が何でも政権交代を実現させるために、偏向報道をしたのだ。それが、如何にも私たちは公平ですという姿勢だったから、後に政治問題化した。マスコミも野党を応援するならば堂々と宣言すれば良かったのだ。
今もマスコミは社会正義を振りかざして自民党を攻撃している。しかし、二つのスーパーは商品もサービスも同程度だから、勢い批判は「店員の態度が悪い」とか「アソコの店員は夫婦喧嘩をしている」などのゴシップしかない。
マスコミに求めることは「自民党と民主党の政策の違い」「それぞれの政策が実現する未来予想図」「自分たちが支持する政党」を明確にして報道して欲しいものだ。
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