戸別補償が愚策なのは将来展望がまるでないからだ。今日の日経新聞27面で穂坂前埼玉県知事は「農家への戸別所得補償も従来の政策よりは効果が見込める。」などと言っている。戸別補償で収入が安定すれば若者が帰農するというのだ。だが、農業従事者のほとんどは他に職を持つ兼業農家で経済的に困窮している人は少ない。
それなのに跡継ぎがいないのは肉体的に辛い農業を嫌ってのこと、農協に牛耳られてビジネスとして面白味に欠ける農業を嫌ってのことだ。あれほど「世襲議員」を批判したにも関わらず、「世襲農家」を許すのもおかしい。どちらも父祖の努力の上にいることには変わりないのに。だから、戸別補償など不要なのだ。今や将来性のある産業として参入を望んでいる企業はいくらでもいる。逆に跡継ぎがいなくて土地を売却して余生を過ごしたい人も沢山いる。
戸別補償は「退場したい」人と「退場すべき」人を無用に残し、農業の未来を台無しにしている。でも、分からないんだろうなぁ。
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