2008年2月21日木曜日

国産回帰でも日常的には輸入を選ばざるを得ない…食品リスク

殺虫剤入り餃子の事件で国内産食料品の売り上げが上がっているらしい。JAの展示会は国内産野菜を求める食料品店や外食店のオーナーや仕入れ担当者で盛況だという。高級店を中心に国産指向が高まっているらしい。だが、安全だからと高いものが買えるか。
平均給与が上がり、消費者物価が下がっているというのに物が売れているという実感はない。平均というのは実に判断を誤ることがある。給与が偏在することを覆い隠してしまうからだ。実際、多くの企業で給与は上がっていない。
給与が上がらなければ生活のために安価なもので自衛せざるを得ない。中国産は相変わらず売れるだろうし、国産が売れるのもこのままだと一過性のものに終わるだろう。
結局本当に安全が得たければ自給自足をするしかない。だけど、それじゃ経済規模は大きくならないから他人が作ったものを利用する。そこで必要なのは信用であって、今回の事件も中国の問題の工場が信用出来るかということだと思う。
中国高官は工場内の監視カメラの映像などを公開しないまま問題はなかったと主張しているが、これでは信用は得られないだろう。

ただ、それでも日常的には安価な外国産を買うだろう。中国の工場が信用をどうやって回復させるかと、給与水準がどうすれば上がるかということを考えさせられた。

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