2008年2月18日月曜日

試合に負けて、勝負に勝つ

BD vs HD-DVD、勝ったのはどっち?

という記事より。
以下の設問に対する回答。

東芝撤退? 次世代DVD戦争は何を残したか:CNET Japan オンラインパネルディスカッション - CNET Japan

それでも、ネットにはまだまかせられない大容量データのやりとりという需要もある。たとえば未編集の動画をどっさり届けたいとか。こういう場合でも、 今やBDなりHD DVDに焼くより、iPod Classicあたりを「通い函」にした方がずっと手軽なんだよね。これじゃゴージャスすぎるというのであれば、1万円前後でポータブルHDDがいっぱい 出てるし。
もちろん、容量が少なければ、USBメモリーだっておk。マイクロSDとかなら、切手よりも小さいしケータイにだって入る。
そうやって考えていくと、今やBD相当のマーケットニッチって、思いの外小さい。
BDは勝ったけど、勝利の大きさとしてはMD程度におさまっちゃうのでは。

っ ていうのは確かに・・・。MDもソニーがぶち上げて何年もったか。数年後にはMP3プレイヤーに市場を食い荒らされ、今やiPodがスタンダードになって しまった。媒体に音楽を録音して再生機にセットするのがなくなってしまったのだから、動画コンテンツを媒体に録画して再生機にセットするのも直ぐに陳腐化 してしまうだろう。

今後、家庭用DVRも数十テラバイトの容量を持つようになるだろうし、通信帯域だってもっと大きくなっていくだろう。 ほんの15年前までは1.4MBのFDを使って、1.4Kbpsの通信環境でインターネットをしていたことを思えば、この数年で環境は激変した。10年後 には家庭用通信帯域は平気でGbpsをたたき出すだろうから大抵のデータはネット越しにダウンロードできるようになる。今回のBD陣営の栄光はそれほど長 続きはしないだろう。

市場は正直だ。HD DVD撤退のニュースとメモリ工場の新設のニュースで東芝株は急上昇だ。

東芝の大幅高で株式センチメント改善期待、英銀国有化も後押し

東芝は次世代DVD規格争いという試合には負けたが、競争力のある事業構造の構築という勝負には今のところは勝てているようだ。

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