2007年3月20日火曜日

私刑と公刑

リンチと裁判制度と「祭り」と「美人投票」

という投稿より。

そう考えてみると、そもそもなんで「私刑」は禁止されてるんでしょうか。

ということを僕も考えてみた。

「私刑」が禁止される理由は「復讐の連鎖を止める」ためだと思う。例えば、喧嘩で相手を傷つけたということがあったとしよう。傷つけられた相手は傷つけた相手に仕返しをする。仕返しされた人は更に仕返しをする。それが高じれば殺人に発展し、殺された人の身内が相手を殺し、その身内がまた殺すという連鎖が発生してしまう。これがまかり通ると社会が不安定になってしまう。

これは「復讐」や「私刑」が一人あるいは複数の人格によって実行されることによって発生する。私刑が否定されるべき点はここだ。公権力が刑罰を科すということは、公的な仮想の人格によって刑罰が執行されることで、復讐の相手を消滅させ、連鎖を断ち切る点にある。

この投稿でもハンムラビ法典のことが取り上げられているが、この法典で定められていることは「復讐」を認めるということだ。この法典が復讐を公式に認めることによって、復讐の繰り返しに歯止めをきかせている。

つまり、私刑が禁止されている理由は復讐の連鎖を止めることにより、社会秩序を保つということだ。逆に公刑においては、犠牲者や社会全体の多くが納得する量刑にならないといけない。

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