2009年6月16日火曜日

定額給付金が消費刺激につながらないワケ

日経新聞 6月16日付 3面、10面

定額給付金をあてこんだセールを小売店が展開している。

でも、消費者の節約志向は相変わらずで売上を向上させたのは生活必需品や低価格の外食。
不要不急の消費は拡大せず、百貨店の売上は更に縮小している。

定額給付金が消費刺激につながらない理由は、貰ったお金は増やそうとは思わないからだ。お金を借りた場合、利子をつけて返済するために、人はお金を増やそうと努力する。増えたお金は更に必要としている人に貸し付けられ更に増える。お金を借りられる人も増え、更にお金が増えていく。それが貰ったお金ならば増やす必要もないので急いで使って増やせるようになろうなどとは考えない。
「生活防衛」というが、本当に生活出来ない人には生活保護もある。失業者には失業手当てがある。給料が減って生活が苦しいというなら、節約すれば大抵はどうにでもなる。
一時的に収入が減って大変な人にはローンを提供すれば良く、金融機関が小口の貸し付けがやりやすいようにしてやれば良い。
財源の裏付けもない給付金に後追いで増税が迫ってくることは国民は分かっているので臨時収入があったからと何か買おうとすることはない。それよりは新車購入の税金減額や空港使用料の補填により、税による需給ロスを減らすことが政府のやるべきことだろう。何かを買うことに伴う税金を減額する方が、消費刺激効果も高いし、それに伴うコストも安い。

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