2009年6月19日金曜日

ジャストシステム社長交代

「ジャストシステム社長交代 浮川社長は会長に」(IT Media)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0906/19/news012.html

「ジャストシステムは6月18日、福良伴昭常務が代表取締役社長に昇格する人事を発表した。浮川和宣社長は、代表権のある会長職に就く。」

福良氏と言えばジャストシステムが現在の「一太郎」の前身である漢字変換ソフトを開発する際にアルバイトとして入社し、その後社員となってからずっと同社の製品開発を牽引している人物。入社当時歯学部の学生だった福良氏をジャストシステムに入社させるのにあたって浮川氏が福良氏の父親に頭を下げたという話しを聞いたことがある。

一太郎の存在は特異である。マイクロソフトのワードが全盛を誇る中で、日本語ワープロ、日本語文書の作成で未だにビジネスシーンでもファンは多い。また、日本語変換のノウハウは今では多くの携帯電話に導入されていて、意識しているいないに関わらず殆どの日本人は同社の「ATOK」を利用している。10年ほど前からは日本語の全文解析などビジネスインテリジェンスの分野にも進出し、「日本語」に拘ったビジネス展開を図っている。

地方でオフコン販売とシステム開発をやっていた小さな企業が強みを作り出して徹底的に研究してここまで大きくなってきた。これまで集中的に資源を投入して成長してきた同社が更に成長を遂げるには、この強みを梃子に広くITソリューションを展開していくことになると思うが、この段階に来て経営の若返りを図るというのは時期的にも良い選択だろうと思う。福良氏がこれまで以上に日本語に徹底的に集中投下していくのか、それとも周辺の技術開発に拡大していくのか、その選択が楽しみだ。

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