2010年6月2日水曜日

郵政再国有化の悪夢

日本郵政は再び国有化されることになりそうだ。あれほど国民の指示を得た政策が何故逆転してしまったのだろう。そして、再国有化の後に待つ経済再転落に今から気が滅入る。

郵政は「世界で最も成功した社会主義国家−日本」の象徴だ。相当程度の市場規模と参入意志がある企業がいるにも関わらず国営企業がシェアNO.1を誇っているとき、その国が自由主義国家であるとは信用されないだろう。郵政は正に「不当に」シェアを得ていると言って良く、公平な競争を阻害している。

見渡せばJALにしても新聞やテレビにしても国家の庇護によって不当に利益を得ている企業や業界がなんと多いことだろうか。しかし、その庇護の蔭で確実に国富は蝕まれていく。国富はGDPの成長であり、GDPは国民所得の総和だ。つまり、郵政を放置しておくことは国民の所得を縮小させることになると知るべきだ。