2011年3月30日水曜日

節電協力のために契約アンペアを一段階強制的に下げるというアイデアの実現可能性

夏には大規模な計画停電を招くなもしれない東電管内。「強制的に契約アンペアを下げれば良い」というアイデアが聞こえてくる。テレ東のWBSでもそんな話が。このアイデアの実現可能性はどれくらいあるだろうか?

全国の世帯数約5000万の内、三割以上が東電管内にある。およそ1500万世帯。アンペアを変えるためには最低1500万台のブレーカーを交換することになる。この交換が仮に一時間4台出来るとすると、375万時間かかる。

コストは最低でも40億円くらいだ。そもそも短期間にそれだけの工数の電気工を投入したら、ほかの電気工事は全く出来なくなるだろう。第一に1500万台のブレーカーは全国の15年分の数なので調達は出来ない。ブレーカーは使い回せば良いという意見もある。

電気アンペアには6種類あるが、仮に全ての契約が同数だとしても20アンペアのブレーカーを交換する15アンペアのブレーカーはないので(これをとったら15アンペアの世帯は電気が来なくなる)、250万世帯分は足りなくなる。全国の二年半の需要。

しかも、取り外して必要な世帯に運んでというロジスティックスはかなり大変だ。結果的に、100億くらいかかるんじゃないだろうか。

経済的にも物理的にも難しいと思う。