2008年2月8日金曜日

タバコ事情の国際比較

『たばこ安く 喫煙率高く』
日経新聞 2月8日朝刊 38面

WHOが世界のたばこ事情を調査し発表している。日本は先進国の中でたばこに関わる税金は高いものの、税金を含む価格は最も安い。僕もオーストラリアでたばこの値段に驚いたものだ。(一箱800円くらい)結果として日本の喫煙率は他国に対して大幅に高くなっている。

日本の喫煙率はたばこの値段に関わらず年々下がっているらしい。それと共にたばこによる税収も下がっている。なので、国は税金の引き上げを画策しているが、たばこ業界は大反対だろう。JTはもちろんだが、たばこ栽培農家も反発するに違いない。それが、なかなか日本のたばこ税や値段が引き上げられない原因なのだが、農家には気の毒なことに税金が上がろうが下がろうが消費量には関係がない。
だからJTは海外のたばこメーカーの買収をしたりするのだろう。その内、中国をはじめとするアジアへも進出するだろうが、たばこ産業の将来は決して明るくはない。

などと言いつつ、たばこをふかす僕がいる。

2008年2月7日木曜日

米大統領 予備選挙

アメリカの今年最大のイベント、大統領選挙は大変な盛り上がりだが、今は単に各党の候補を争っている段階。その結果を占う、いわゆるスーパーチューズデーは民主党混戦、共和党大勢決まりとなったようだ。
テレビや新聞を見ているとクリントンとオバマのどちらかが大統領になるかのような感じ。派手さでは確かに民主党に及ばないが実際は民主党の結果に関わらず共和党の候補の方が有利なのでは?と思う。

リベラルな民主党の雰囲気に比べ、保守的な共和党はブッシュジュニアの無茶で傷ついたが、次期政権を諦めているわけではないので選挙本番は相当なプロモーションを仕掛けてくるはずだ。
民主党候補はアフリカ系あるいは女性という点をアピールするだろうが、共和党はオーソドックスな白人男性候補。意外なほど保守的なアメリカ人が敢えてアフリカ系や女性を選ぶとは思わない。
鍵は本番で何を訴えるかだ。景気後退が続けば何らかの経済政策のイニシアティブが必要だろう。外交的な積極さは、イラクを連想するようなことにはアレルギーがでるのではないか。
いずれも現時点で訴えている内容はクリントンもオバマもマケインも大差ない。差がなければマケインは優勢だろう。人は安全パイが好きなものだ。

大統領選挙はもっとマケインに注目した方がいい。

防衛 共同戦線

MicrosoftがYahoo!の買収を発表してからシリコンバレーが騒がしくなっているらしい。Googleの相次ぐ買収とはインパクトが違うようだ。

ここ数年でGoogleが台頭したとはいえ、Microsoftは業界の巨人。Yahoo!はネットサービス業界では老舗だ。そもそも、ネットサービスをビジネスとして成立させたのはYahoo!だ。Googleもその成功に預かっている。

その両者が合併するのは不思議な話ではない。ただ、現時点でMicrosoftとYahoo!はGoogleに対して敗者となっている。特に、Yahoo!は収益性が悪くなっていて新しいサービスを開発するのも苦労しているのではないだろうか。

Yahoo!にはGoogleをはじめ多くの買収防衛提案があるだろう。にわかにYahoo!の選択肢は充実することになった。さて、どうするか。

Yahoo!がイニシアティブを維持したままMicrosoftの出資を得るという事態はあるだろうか。過去にスティーブ・ジョブスはMicrosoftから資金を得てAppleを再建した。ジョブスの個性が影響したとはいえ、自分を脅かす相手から復活の原資を得るという点で驚かされた。Yahoo!はどうか。

2008年2月3日日曜日

MSがYahoo!を買収して描く未来

米Microsoftが米Yahoo!に買収を提案している。去年の4月にも提案したが合意に至らなかった。今回は敵対的TOBを考えるほど本気らしい。

MSはY!を買収して何をしたいのだろう?Googleがオンラインサービスにおいて引き離されいるY!。MSは各種アプリケーションをオンラインサービ ス化され収益源に危機を感じている。GoogleはMSが個人向けコンピュータ端末を中心としたビジネスモデルを構築したのに対して、端末に依存しない サービスを展開することでMSのビジネスモデルを無効化している。
Y!は検索トップをアメリカでは奪われた。

負け組みが組むというのが対抗策になりうるのか?という疑問はある。しかし、Google一色というのはユーザとしては都合が悪い。この合併が成功しよう と再びご破算になろうと、最終的にはオンラインサービスの競争が激しくなって利用者にとってよりよいサービスが生まれてくれるといいと思う。

MSはY!買収によって往時の勢いを取り戻したいのだろうが、それよりもユーザにとって利益になるような競争環境を作り出すということに向かって欲しい。一時の、「使いづらくてもMS・・」というようなことにならないことを望む。