2009年5月1日金曜日

身近に迫る危機ありや?

新型豚インフルエンザの感染が疑われる患者が横浜で発生した。昨日ロサンゼルスから成田に帰着した機内から感染の疑いのある人が発見されたが、こちらは新型ではないという。横浜の患者はカナダから帰国していて、まだ検査中だ。成田で発見された時は"水際"で防疫システムが機能したと言っていたが、横浜の患者が新型に感染していたとすると、ウィルスは既に国内に潜伏しているということになる。

今日からマスクを着用して過ごそう。

大統領経由監獄行き

韓国の盧武鉉前大統領が賄賂疑惑で事実聴取された。全斗煥元大統領から五代続けて二十年以上も大統領が不正疑惑で検挙されるとなるほど大統領と不正はセットになっている。韓国には"伝統的政党"がないのだそうだ。政権末期に大統領候補者が浮上する過程で既存政党が分裂し、新党が設立されるというのが繰り返される。つまり、ある政治理念で結集して政党が出来るわけではなく、大統領候補者個人の政党が与党を目指して争うというものらしい。経済政策も恣意的で企業経営者がなんらかの関与をする誘惑が大きいことも理由なのだろう。
李明博大統領にも同様の疑惑があるかもしれないが、隣国から毎回「前大統領逮捕」のニュースが流れて来ない様になって欲しいものだ。ただ、日本も「人の振り見て〜」というのだから、政治不信を賄賂などで生んでほしくない。

2009年4月30日木曜日

豚フルの影響

アマゾンの「ヘルス&ビューティー トップセラー」が1位から10位まで全てマスクになっている。
1位は3M社製のかなりゴツいマスク。
街中ではまだマスク姿は目立たないが、既に影響はあちこちに出てきているということなのだろうか。

2009年4月27日月曜日

世襲論を超えて・・・

国会議員の世襲制限が議論をよんでいる。

この議論のきっかけはメディアによるものだと思うが、メディア側も揃って世襲批判ということでもない。
そもそもメディア側にも「XX代続いた記者」とかいるし、マスコミほど縁故就職が激しい職場もない。

世襲が批判されるのは何故だろうか?
一般的にある人が生み出した「価値」を引き継ぐ基準は「血縁」に従う。
これは政治家に限らず事業や思想など多岐にわたる。
事業を引き継ぐための効率的なシステムが伝統的には世襲に求められているのだ。

世襲を超えるためのシステムとして最初に考案されたのが「禅譲」だ。
トップが人材を選出してその人に価値を譲る。
禅譲には婚姻が絡む場合が多い。
前代のトップの娘婿が次代を託されるというのは良くある話だ。

最も新しい選出方法が選挙となる。
企業においては役員会から選出したり、外部から招いたりするのはこれだ。
政治でも色々と制約はあるが、選挙が世襲を超えるために実施されている。
それでも世襲はなくならない。

禅譲には、正確に有能な人材を選ぶことが出来るか?という問題がある。
選挙では、一つにはコストがかかる。
玉石混交の候補者から多くの選挙人が選ぶというのは実は不経済なのだ。
それと、選挙人が選ぶことに「倦む」という問題もある。
また、選挙人が扇動されるケースもある。
禅譲にせよ選挙にせよ、その制度的限界を感じたときに再び世襲に舞い戻る。

日本の政治を振り返っても、世襲と禅譲と選挙が繰り返されている。
江戸時代でさえそうだ。
四代家綱の死後、宮家の血筋に禅譲されることが検討された。
吉宗は候補者からくじ引きで引き当てられたという伝説がある。
最後の将軍慶喜はそれまでの働きによって推挙された。

世襲を超えるのに人類は数百年に及ぶ時間を必要とした。
世襲を超えた世代交代システムの確立には更なる時間が必要だろう。
しかし、それはいずれにせよ「特権者の自制」による外はなく、特権者の自制はその他大勢の人たちの「常識」によって規定されるのだろうとも思う。
世襲論を超えるには多くの人が特権に関わる責任について深く考えて自制するモラルを身につけることなのだろうと思う。