2011年8月16日火曜日

五山送り火

まさに飛び火。

五山送り火で陸前高田の松を使おうというアイデアは良かったと思う。問題はあまりにも"放射能"過敏症が蔓延していたこと。藤沢氏が指摘する様に、今回検出された放射能は自然放射線レベルも出す能力がない。検出された放射性物質がどの程度のレベルなのかを京都市当局も保存会も、おそらく京都大学にいる優秀な専門家も、誰も責任を果たそうとしなかった。

ただ、「観光都市」京都としては、イメージを守るためには仕方なかったかもしれない。その内、ガムも禁止されるのだろう。「完璧な」安全とか清潔とか、その維持を貫くなら"穢れ"の松を受け入れなかったのも頷ける。京都は「平安京」のレベルに達したのかもしれない。

「羅生門」。門外に打ち捨てた貧困、犯罪、災害はなかったものに出来る。現実の問題に耳を塞ぎ、平和を祝ぐ詩を捻り、自己一身の平安だけを守った貴族たち。京都だけではない。我々は1000年前から何も変わっていない。