2011年8月30日火曜日

木馬は回る

5年に及ぶ小泉政権の跡を襲った自民・民主両党の政権は、ここまで例外なく一年前後の短期政権に終わった。海外では"回転木馬"と揶揄されているそうだ。池田信夫氏が言うように、政治家がこの程度でも日本が大過なく過ごせるのは国民の優秀さと官僚の優秀さによるものだろう。これほどの長期の不況と政治的混乱が続けばイギリスの様に暴動が起きてもおかしくない。

しかし、日本では暴動の代わりに首相の首のすげ替えが行われる。「金枝篇」で言う"王殺し"なのかもしれない。古代に天変地異が続くと"王の責任"として王は犠牲に捧げられ新しい王が誕生した。今の不況も避け得ない天変地異と思われているのかもしれない。

不況が続く限り首相の首はすげ替えられる。斯くして木馬は回転し続けるだろう。木馬の回転を止めた小泉政権期は今のところ最後の経済成長をもたらした。野田政権には小泉政権の功績を振り返ることからはじめて欲しいものだ。