2007年8月6日月曜日

ソニー魂 各界で躍動

ソニーの不振が伝えられる中、ソニーをドロップアウトした人の活躍に注目した日経の特集が載っていた。

「ソニー魂 各界で躍動」 日経新聞 8月6日 朝刊 17面

ライブドアの社長を引き継いだことで有名になった平松庚三氏もソニーOB。ホリエモンが創業したオンザエッジに買収される前のライブドアの創業者もソニーOBでとなると因縁めいたものを感じつつ・・・ソニー人脈と業界の狭さに驚かされる。平松氏の著書でもソニー時代からその後を通して場面場面でソニー人脈の貴重さについて触れられている。

ソニーが多くの人材を社外に輩出していることとソニーの凋落は表裏一体の現象なのかもしれない。大会社ソニーに居場所を得ることの出来なかった人が社外に飛び出していくことはソニー社内に起業家よりも企業人として生きる人を多く残し、ちょっと角のある優秀な人間を失っていくことにつながった。そのこととソニーの不振は無関係ではないだろう。

このソニーの姿に中世ヨーロッパで大きな影響力を持ったスペインとイギリスの今を思う。かの国々は大航海時代を通じて多くの人材を新天地アメリカ大陸に送り込んだ。送り込む方は植民地からの収入を期待していたのだろうが、送り込まれたほうが祖国との縁を切り今のアメリカの隆盛を生み出した。逆にスペインは大航海時代以降、広い国土を誇りながら小国でしかない(日本の1.3倍の国土に日本の3分の1の人口)。イギリスはイギリス病といわれた長い不振を乗り越えなくてはいけなかった。

ソニーも同じように長い低迷の時代を乗り越えないといけないのかもしれない。

ボクがライブドアの社長になった理由

  • 平松 庚三
  • ソフトバンク クリエイティブ
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  • goodgoodgoodstar_empty.jpgstar_empty.jpgオススメ度: 3

ライブドア社長の平松氏のビジネスマンとしての半生。
「聞き書き 城島明彦」となっているので、氏が話したことを再構成して書かれたもののようだ。

ソニーをドロップアウトして外資系企業を経営者として渡り歩いた平松氏が、アメリカのインテュイットからMBOして弥生を立ち上げ、それがライブドアに買収される。そのライブドアもソニーをスピンアウトした前刀禎明氏が起業した会社だということを考えると因縁を感じる。

この本を読んで思うのは、世間は狭いということ。実際、企業経営者っていうのは有力者やその道のプロという人たちと深く付き合うので自然と付き合いが限定されるものなのだろう。

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