2009年8月3日月曜日

南北問題

中国の南北問題である。

中国はあれだけ国土が広いので、南北どころか東西にも対立問題がある。今回は南北問題だけ。

北は「北京」、南は「香港」などである。何が対立するかというと、国家とビジネスの関係。香港は長らくイギリス領だったことから、商習慣も経済の成熟度も北京より遥かに先行している。そこに台湾から新しい産業や技術が上陸して、南の地は更なる発展を遂げている。

そこに様々に介入するのが北京の共産党政府だ。陰に日なたに上前をはねようとする政府にビジネスパーソンが対抗するという構図がある。

中国の歴史書は王朝ごとに編纂されるが、どの王朝の歴史書にも「酷吏伝」というのがある。重税を課して私腹を肥やしたり、裕福な家の家長を冤罪で捕らえ財産を没収するなどということをした官僚達のことが伝えられている。二千年変わらぬ姿がスケールアップして展開されているのだ。

翻って我が国はどうか?中国ほどあざといことは起きてないが、官僚とビジネスのあいだには対立がある。それが悪意によるものであれば救いがある。矯正出来るからだ。だが、日本では「官僚達の夏」に見られる様に、放っておけば良いものを「善意」から介入するという点が救いがない。

以前にも書いた様に官僚達には「自分が正しい」というバイアスがあるため過度に干渉しようとする。ただ、決して全面的に感謝されることはない。それが自身に何か問題があると思えないところが残念だ。

実は日本にだって南北問題はあるのだ。

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