2011年4月28日木曜日

ホリエモンの革命大冒険

城繁幸さんが次の様に呟いていた。

「joshigeyuki 革命なんて一言も言ってないホリエモンが捕まって、革命を掲げている日本共産党がピンピンしてるのは実に不思議だ。たぶん、前者は意図せずしてそこに踏み込んでしまい、後者はまるっきり見当違いな道を進んでいるんだろう。 」

確かに。はからずも革命児となってしまったホリエモンに比べると革命を明言している共産党には優しいものだ。何がホリエモンと共産党を分けたのであろう。

ホリエモンが立ち入った革命は"大貧民の革命"だったのだと思う。強い手札がある瞬間を境に弱くなるという革命。情報技術にせよ、市場取引にせよ、ホリエモンがしてみせた/しようとしたものは、大企業やメディアが持っている手札の価値をゼロにするような話だった。これが検察をして社会秩序を乱すと認識された理由ではなかろうか。

一方、共産党が目指すのは"資本家"や大企業が持っている手札を奪って自分のものにする、或いは手札を持たない人に分け与えるというものだ。この場合、手札の所有者が代わっても手札を切るゲームの構造自体は変わらない。つまり社会秩序は維持される。仮に共産党の革命が成功しても検察機構は残る。

しかし、ホリエモンは検察の構造自体を変えうる提案をしただろう。例えば、ある程度の摘発がシステムで自動的に行われるといった様に。自らの存在を脅かされた時に人が激発する様に、検察も危機を感じてホリエモンに襲いかかったのではないだろうか。

ホリエモンが摘発されたり、フジテレビ買収を断念させられたことで一番得をしたのはメディアである。テレビ局は実質的に買収することが出来なくなった。拒否権を行使できるオーナーがいないということは、テレビ局は社員の共同運営組織になるということだ。社員が解雇もされず一定の発言権を保障されるというのは共産党的な共同運営組織に近い。

ソ連崩壊が示したのはこの様な官僚組織が如何に堕落し、腐敗するのかということだ。ホリエモンを寄って集って潰したメディアが崩壊していくことになるのではないだろうか。

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