2008年1月22日火曜日

標準化と効率とのバランス


業務設計では手順と対応のバランスを取ることが重要
という記事より。

ルールを明確にしつつ、対応力を維持するためにルールの適用方法、運用方法に柔軟性を持たせる。そして、最終的にはルールや手順に従って業務処理を完結させる。この微妙な業務設計や運用ができることが、オペレーショナルエクセレンスの源泉ではないかと思います。

標準化を進める際、必ずこの点で「抵抗」と「行き過ぎ」が発生してしまうもの。上図はいわゆる「正規分布」のグラフだが、この縦軸を「効率」、横軸を「標準化=ルール化の度合い」とすると、おおよそこの様な関係があると思う。

標 準化を進めると最初はあまり効果が無い。これはルール化によってなくなる作業と追加される作業がバランスしないからで、この時点でくじけることが多い。し かし、抵抗を排して進めていくと、ある時点から劇的に効率化されていく。そして、調子に乗って標準化を進めていくと、今度は一転して効率が失われていく。 これは、標準化に伴う手順やルールが多くなってしまって、逆に非効率になってしまうという現象。鶴田氏が言う、標準化によって対応力が失われるのもこれに 含まれると思う。

思うに、標準化といった場合、どの会社も極端だ。殆ど標準化されていないか(グラフの左側の緩やかなのぼりのところ)、行き過ぎて効率が失われたか(グラ フの右側の緩やかなくだりのことろ)。粘り強く、修正を加えていかなければいけないのに、標準化の弊害が現れると極端に標準が形骸化し、標準が無いために トラブルが発生すると極端に窮屈なルールが決められる。適度な、グラフの一番真ん中の効果の高いところでバランスをとるには、一回や二回の試行ではうまく いかないだろうが、いわゆる「コンサル」はその点をハッキリ言わないからうそつき呼ばわりされるのかもしれない。

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