2007年8月30日木曜日

地方格差問題

昨夜、NHKで改造内閣の閣僚7人が今後の政策課題について話をしていた。

地方格差の問題について、総務相になった増田氏の見解は当を得ていたと思う。
曰わく、

地方の、過度に建設業に依存した産業構造を変革し、その地方にあった新しい中心となる産業を生まないといけない。

というもの。

これは地方には付加価値の高い魅力的な産業がないということだ。中途半端に農業をやり(しかも、非常に効率が悪く、付加価値も小さな作物を零細農家が作っている)、余った労働力を必要とする産業がないから雇用対策として公共事業が行われる。公共事業は、それ自体付加価値が高くないから、従事している労働者の労働市場における価値は低い。なので、公共事業が抑制されて、仕事が地方に少ないからと都市に出てきても企業から必要な人材としては求められない。なので、地方には産業つまり活発な経済活動が見られない。

だが、

今、景気の良い東海地方に目をやると、元々トヨタを中心とした自動車産業が盛んな愛知県とヤマハなどユニークな製造業がある静岡県に加えて、前三重県知事の誘致によってシャープと東芝の精密電子産業が加わり、地域一帯に産業と人材が集まるという現象がおきている。元々、地域で盛んだった自動車産業を中心に製造業の世界企業の中核が集まっているのだから、経済発展しない理由がない。


他の地方も、その地方独自の産業分野を作るべきだ。一県では難しい。トヨタを擁した愛知県ですら、静岡県と三重県との相乗効果がなければ、これほど発展していない。例えば、トヨタを辞めても鈴鹿のホンダや静岡のヤマハがあるとなれば、人材は域外に流出しない。そういう環境が出来れば、人口は自然と増加していく。

増田氏には是非そういう視点で行政を司って欲しい。

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