2009年6月26日金曜日

通販がコンビニ・百貨店を抜いたということを考える

日経新聞 6月26日 朝刊 一面
「通販、コンビニ・百貨店抜く」

インターネットとカタログ・テレビ通販を合計した通販市場の売り上げが8兆円規模に上り、コンビニと百貨店の規模を抜いたのではないかという話。

最近ではインターネットで普通に買い物をする様になった。自分の消費の割合を考えると規模が逆転するのは当然。ただ、コンビニや百貨店と違うのは業界最大手の楽天ですら、取り扱いは7000億円足らずだということ。

コンビニや百貨店、スーパーやショッピングセンターが最大手は1兆円を越えることを考えると小粒感がある。というのは、ネット通販の開業に必要な資本の規模が圧倒的に安いのだ。そのため開業も継続も比較的小規模でプレイヤーが分散しているというのがネット通販なのだろう。

楽天はその中で、自ら販売をするのではなく、ネット通販のインフラを整備する側に回ったから規模が大きく見える。通販の主体を、自ら仕入れ販売するものと定義すると楽天は通販業者ではなく、市場運営者なのでプレイヤーの規模は桁が二つ変わってくる。

小さな販売主体と、さらに小さな購入主体をマッチングする市場を提供したのが楽天成功の要因だし、凄いところだと思う。記事では「返品ルール整備課題」があると業界の信頼性に疑問を投げかける。楽天はここを突破口として行政=官僚が介入してくることを警戒していて、先の薬事法改正に反対した原因でもある。楽天は今後は業界の秩序を打ち立て行政に対する防壁となることが求められよう。官僚に手を突っ込まれる前にカウンターを食らわせて欲しいものだ。

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