2009年7月5日日曜日

自動車優先都市−東京

昨日の日経新聞 一面のコラム「春秋」に自転車の3人乗り規制緩和について書かれていた。

母親が自転車に子供を乗せる場合、これまでの規制では二人乗りはOKだが、三人乗りは禁止。だが、現実的に幼い兄弟を持つ母親は無理やりにでも二人を乗せて行動せざるを得ない。そのため、「十分な安全が図れるのであれば」という条件付で三人乗りが解禁された。

だが、同時に「春秋」は我が物顔で歩道を走る自転車にも苦言を呈している。申し訳程度に「自転車専用レーンを設けないことが問題」と言っているが基本的には歩行者と自転車が互いに注意しろと言っているように思う。春秋も指摘するように、これは自転車専用レーンがそもそもない、にも関わらず自転車と言う乗り物の通行を許している点に大きな問題がある。

東京は−日本全体も−基本的には自動車優先社会である。家の近所の横断歩道は横断者が自動車が近づいているので止まることはあっても、自動車が横断者を見つけて減速することすら稀である。自動車側は自分が先に通行するのが当然と思っている。都内では自動車は片側三車線で通行できるところは沢山あるのに、歩行者と自転車が別々に通行できるところは殆どない。そもそも歩道がない場所も多い。道路は殆どが「自動車」のために作られていて、歩行者のためには道は作られない。これは本末転倒ではないだろうか。

一つ提案がある。都内は基本的に自動車の進入は禁止。その代わり、自転車専用レーンを今の自動車一車線分作って、歩道も広げる。自動車は公共交通機関の用途のみ通行可能。よっぽどでなければ、総理大臣も自動車による移動は禁止。安全上必要な場合であれば、装甲車でゆっくり移動。

つまり、「道」を歩行者が優先的に利用するものとして、その次に自転車、最後に必要不可欠な分だけの自動車と利用の優先順位を変えるべきだと思う。

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